連日の仕事で身体が疲れたな…
最近パソコンを見っぱなしで肩が凝ったしマッサージでも受けたいな。
でもやってもらうにはしっかりした人にやってもらいたい!
ちょっと調べてみよう!
こんな疑問に答えます。
記事のテーマ
【ただマッサージをする人?】セラピストとは何か?【資格は?】
結論、セラピストとは
◆身体と精神を癒す職業
◆日々、身体の知識の勉強をしている
◆資格は必要なし
◆給料は働き方次第でピンキリ
信頼性について
本記事を書いている僕は人の身体に約8年間(2022年現在)触れてきました。
セラピストとしても4年大手サロンに在籍しており指名も多く獲得していました。
記事の前のメッセージ
この記事は「マッサージを受けに行きたいけどどこに行けばいいか分からない」という方と「セラピストっていいな。どうやってなるんだろう?」という方に向けてのものです。
記事を読んだ後は、マッサージ業界のセラピストとしての棲み分けやセラピストになるための方法が理解できます。
セラピストとして働いてきた僕が今まで経験してきたことも織り交ぜてリアルなセラピストの内情をお届けします。
さっそく見ていきましょう。
セラピストとは?
身体が疲れた時に必要な職業であるセラピストですが詳しくみるとどんな職業なのでしょうか?
みなさんがイメージしているセラピストは実はリラクゼーションセラピストという正式名称があるんです。
まずはリラクゼーションセラピストという職業を詳しく見ていきましょう。
リラクゼーションセラピスト
リラクゼーションの定義
リラクゼーション(relaxation)とはリラックスすることで、心と身体の「休養」「気晴らし」「緊張の緩和(かんわ)」のことを言い、交感神経(こうかんしんけい)の興奮(こうふん)が抑えられ、副交感神経(ふくこうかんしんけい)の働きが優位になっている状態のことです。 私たちの仕事は空間演出や音楽で五感に安らぎを与え、心をリラックスさせ、身体へは手指などを使って心と身体が緊張から解放される時間を提供することです。 私たちがお客様に与えるべき価値は五感への安らぎ、リラックス、ストレスからの解放といった満足感で、国家資格が必要なあん摩(ま)・マッサージに代表される治療行為とは全く異なるサービス価値を提供するものです。(日本リラクゼーション業協会HPより)
リラクゼーションセラピストとは
私たちは、リラクゼーション業の健全なる発展のために、お客様の安心と安全を守る仕組みを確立し、お客様満足を追求してまいります。リラクゼーション業及びそれに従事するものの社会的認知度の向上を目指しています。
・私たちは、お客様への医療、治療行為を行いません。
・私たちは、医療、治療行為と誤解を与えるような広告宣伝及び接客をいたしません。
・私たちは、リラクゼーション業に関係する法令を遵守(じゅんしゅ)いたします。
・私たちは、協会が定めるサービス基準に則り(のっとり)、お客様の安全を守ります。
・私たちは、お客様の満足を最大限実現し続けます。
職業分類
日本標準職業分類コード429(総務省より)
というように協会が発信しています。
これをまとめると、
リラクゼーションセラピストとは、空間や音楽、手指などを用いて心と身体を最大限リラックスできるようにする職業
ということになります。
そしてマッサージする場所を探している方はここで注意すべき点が何点かあります。
リラクゼーションセラピストのできないこと
◆医療・治療行為
◆診察・診断
ズバリこれがリラクゼーションセラピストの間違われやすい点です。
これらができないということは、ぎっくり腰や膝の痛みなどが起きていたとしても治せないということです。
「これはぎっくり腰ですね」「膝関節に炎症を起こしていますね」などの診断もしてはいけません。
つまりリラクゼーションセラピストにできることはリラックスさせることのみなのです。
痛みや病気を治す場合は医者がいる整形外科などで診察をしてもらい、療法士や柔道整復師がいる接骨院などで治療やリハビリをしましょう。
ポイント
整形外科と接骨院とサロンの棲み分け例
怪我をしたor病気になった
①病院
医者に診察・診断してもらう
②接骨院
柔道整復師に治療をしてもらう
③リラクゼーションサロン
セラピストに再発防止のケアをしてもらう
セラピストは何をしているの?
職業の詳細や棲み分けは分かりましたが普段の仕事中は何をしているのでしょうか?
僕の経験も含めてセラピストの業務内容をまとめました。
セラピストの業務内容
ボディケア
◆お客様へのリラックスしたい場所やお疲れ原因のヒアリング
◆手指や肘、脚などでのボディケア(もみほぐし)やストレッチ
◆クリームやオイルを用いてのボディケア
その他の努力
◆お客様からの信頼を得るための努力
◆リラックスしてもらうための努力
◆説明に納得してもらうための努力
◆技術を向上するための努力
お客様のもみほぐしなどの当たり前の業務以外にも最大限リラックスしてもらうための努力が他の職業と違う点です。
そしてここでボディケアという聴き慣れない単語が出てきましたのでこれについても解説していきます。
ボディケアとは?
結論から言うとボディケアとはマッサージとほぼ同義語です。
違いはマッサージは医療・治療行為にあたり、ボディケアとはそれ以外の身体へのケアのことです。
ボディケア
◆もみほぐしやストレッチ
◆オイルやクリームを用いたフットケア
◆アカスリ など
◆資格が不必要
マッサージ
◆怪我・病気を治すためのもみほぐしやストレッチ
◆国家資格が必要
これを知らずに「膝や腰が痛い」とリラクーゼーションサロンに行ったとしても「治せません」と言われてしまいます。
こうみると治るし保険が効くから安いしマッサージの方がいいんじゃないの?と疑問に思いますが、実はそうではありません。
逆を言うとマッサージは怪我を治す場所でリラックスはできませんし、治すための療法ですので痛みを伴う場合もあります。
また基本的には慢性的な痛みだったり、通院して怪我が治れば保険の適応外となるためマッサージは受けることができません。
対してボディケアの利点はいつでも誰でも(妊婦や年齢など店舗ごとの条件がなければ)受けることができます。
その代わり保険は適応外のため値段は医療機関より高めです。
治療機関のマッサージ
メリット
◆治る
◆保険適応で安い
◆国家資格を持っている人が行う
デメリット
◆怪我や病気でないと受けれない
◆保険の書類が面倒
リラクゼーションサロンのボディケア
メリット
◆いつでも誰でも(店舗規定あり)受けられる
◆慢性的な疲れや単なるリラックス目的でいける
デメリット
◆治療ができない
◆保険適応外で値段が高い
◆資格がない
リラクゼーションセラピストが行うボディケアは、一般的に知れ渡っているマッサージとこんな違いがあります。
その他の業務
続いての業務である様々な努力ですが、リラクゼーションセラピストはこれが仕事といっても過言ではないと僕は考えています。
大きく分けて技術と知識とサービスの3点の努力が非常に重要になってきます。
リラクゼーションセラピストの努力
技術
◆様々な身体に対応できるようにする
◆どうすれば解れやすくなるか考える
◆力が逃げないように良い姿勢を作る
知識
◆筋肉や身体の仕組み
◆信頼関係の作り方
◆身体の反応
サービス
◆お客様のニーズに応える
◆店舗の雰囲気づくり
◆満足度の向上
ここにあるのはほんの一部です。
実際に僕も筋肉を全て覚えたり、お客様の動きや話から原因はどこにあるのかなどの本来国家資格が必要なレベルの知識も必死で勉強しました。
なぜここまで必要と語るかというと、人の身体に答えや正解はないためです。
生活習慣が全く同じ人などいませんし、人の身体は1人1人全く違います。
ではどうすればその多種多様な人の身体を解せるかというと身体の勉強しかないのです。
このようにただ単にボディケアを提供するだけでなく、果てしない努力が1人前のセラピストになるためには必要なのです。
今後リラクゼーションサロンに来店する方も目の前にいるセラピストはあなたが最大限リラックスして満足してもらえるように努力をしているということを意識しながら受けてみてください。
リラクゼーションセラピストになるためには?資格は必要?
リラクゼーションセラピストの働いている内容も分かったところでどのようにしてリラクゼーションセラピストになるのでしょうか?
結論はもうなれています。
先ほども説明した通りリラクゼーションセラピストは資格が要りません。
ということは名乗ればリラクゼーションセラピストなのです。
しかしそんな資格も持っていないただの人がリラクゼーションセラピストとして活躍できるのでしょうか?
皆さんなら資格を持っているセラピストと持っていないセラピストがいたらどちらを選びますか?
当然持っている方です。
そしてリラクゼーションセラピストには唯一の認定試験があります。
それが、
リラクゼーションセラピスト認定資格検定
日本リラクゼーション業協会(以下、当協会)では、2010年秋より「リラクゼーションセラピスト認定制度(以下、本制度)」を導入しました。
本制度では、お客様に安心してリラクゼーションサービスをご利用いただけること、また、より多くのお客様に安心な施術、快適な空間、心地よい接客を提供できるリラクゼーションセラピストを育成することを目指し、「リラクゼーションセラピスト認定資格試験」を実施しています。
当協会が発刊する公式テキストを基に「リラクゼーション業」「業界の知識」「関連する法律の知識」「人の身体を触る上での身体、衛生、安全性の知識」「セラピストとしての接客術」「店内の環境知識」など、リラクゼーションセラピストにとって必要不可欠な知識を学び、認定資格試験に合格したセラピストを「リラクゼーションセラピスト認定資格1級」 「リラクゼーションセラピスト認定資格2級」としています。
簡単にざっくり説明すると、リラクゼーションセラピストとして働く上で必要最低限の身体に関する知識や接遇面での知識を試験するという内容です。
受験資格は協会に属していることのみで、リラクゼーション業協会に属しているブランドに入社、またはアルバイトで入ることで自動的に入会できる場合があります。
もしリラクゼーションセラピストになり、かつしっかりと資格も取りたいというのであれば採用面接の際にしっかりと担当者に確認しましょう。
リラクゼーションセラピストって稼げるの?気になる給与は?
先ほど説明した業務内容やそれに伴う努力、体力勝負というのもあり結構な金額が稼げるのではないかと噂のリラクゼーションセラピストですが果たしてどうなのでしょうか?
正解は普通のサラリーマンと変わらない。
体力勝負といっても危険な状態で行う職業でもなければ、振動や粉塵など健康に害をなす環境でもありません。
そのため給与は他の会社などと大差はありません。
唯一の違いとすればインセンティブと呼ばれる制度です。
これは簡単にいうと、個人で稼いだ売上が一定数を超えるとそのうちの何%かが給料に加算されるという仕組みです。
例えば個人売上50万以上で5%のインセンティブだとしたら、50万の5%である25,000円が給料に加算されます。
時給1,100円であれば約3日間フルで働いた金額と考えたらかなりの額でしょう。
また指名をいただくことによってその指名料をもらえる場合もあります。
指名料を業界平均500円として50件獲得すると同じく25,000円が給料に加算されます。
給料例
インセンティブ:指名料、個人売上50万以上5%
・時給1,100円
・週5日,月22日,8時間勤務
・指名50件
・個人売上500,000円
時給
1,100円×176時間=193,600円
個人売上インセンティブ
500,000円×5%=25,000円
指名料インセンティブ
500円×50件=25,000円
合計243,000円
こう見るとかなり稼いでいます。
しかし個人売上50万円に加え、指名50件獲得しているセラピストなんて全国に数えるほどしかいません。
前述した努力をした人のみもらえる給与と認識しておきましょう。
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